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「なんとなく元気がない」を見逃さないで|犬のアジソン病の症状と診断の重要性

「最近、なんとなく元気がない気がする」「寝ている時間が増えたけど、年のせいかな?」
そんな違和感を覚えたことはありませんか?

犬の体調の変化は、時にほんのささいなサインとして現れることがあります。そしてその裏には、早めの対応が求められる重大な病気が隠れていることもあるのです。

「アジソン病(副腎皮質機能低下症)」は、まさにその代表例といえる疾患です。発見が難しく、見落とされやすい病気ですが、早期に診断できれば適切にコントロールできる病気でもあります。

今回は、犬のアジソン病について、症状・診断・治療の基本情報を、獣医師の視点から詳しく解説します■目次
1.犬のアジソン病とは?
2.見落とされがちな犬のアジソン病の症状
3.診断のポイント|一般的な血液検査では見つからないことも
4.治療とその後の生活|早期発見がカギ
5.まとめ|「いつもと違うかも」を見逃さないで

犬のアジソン病とは?


アジソン病は「副腎皮質機能低下症」とも呼ばれます。
体の中にある「副腎(ふくじん)」という小さな臓器の働きが弱くなり、必要なホルモンが足りなくなることで、体調がくずれてしまう病気です。

副腎ホルモンには、次のような役割があります。

コルチゾール:ストレスに対する反応や代謝の調整
アルドステロン:水分や電解質(ナトリウムやカリウムなど)のバランスを保つ

これらのホルモンが不足すると、犬の体内のバランスがうまくとれなくなり、不調があらわれます。

<主な原因>
アジソン病は、いくつかの要因によって発症すると考えられています。中でも多くは、次のような原因が関わっています。

自己免疫の異常(自分の体が副腎を攻撃してしまう)
副腎への炎症や腫瘍(副腎の組織が傷ついたり、腫れてうまく働かなくなる)
薬の影響(ステロイドの急な中止など)

こうした原因は見た目では分かりにくく、気づきにくいこともあるため、日頃からの観察が大切です。

見落とされがちな犬のアジソン病の症状


アジソン病の難しいところは「なんとなく調子が悪い」としか感じられない、あいまいなサインが多いことです。

例えば、こんな変化が見られます。

水をたくさん飲む(多飲)
トイレの回数が増える(多尿)
食欲がない日が増える
なんとなく元気がない
散歩に行きたがらない、疲れやすい
ときどき吐いてしまう

これらは、加齢や季節の変化でも見られるため、つい見過ごされてしまうこともあります。

▼多飲多尿についてはこちらで詳しく解説しています
犬や猫の水の飲みすぎ・おしっこの増加に注意|多飲多尿の原因と対処法を獣医師が解説

<さらに進行すると…>
アジソン病が進むと、次のような重い症状が出てくることもあります。

脱力する、ぐったりする
下痢や嘔吐がひどくなる
ショック状態になる(アジソンクリーゼ)

アジソンクリーゼになると、急激な脱水や低血圧が起こり、命に関わる状態になることもあります。だからこそ「いつもと違うな」と感じたら早めの対応が大切です。

診断のポイント|一般的な血液検査では見つからないことも


アジソン病は、一般的な血液検査だけでは見つけにくい病気です。
例えば、以下のような異常が見られることがありますが、これらの変化が毎回はっきり現れるとは限りません。

白血球のバランスの変化
ナトリウムやカリウムの数値のズレ

そのため「異常なし」と判断されてしまうケースもあるのが難しいところです。

<正確に診断するには?>
アジソン病を正しく診断するためには、ホルモン検査(ACTH刺激試験)が必要です。
これは、副腎を刺激するホルモン(ACTH)を注射して、その後どれくらいホルモンが分泌されるかを調べる検査です。副腎の働きが低下していると、十分な反応が見られません。

当院では「なんとなく元気がない」といった小さな体調の変化も丁寧にうかがい、必要に応じてこうした専門的な検査をご提案しています。

治療とその後の生活|早期発見がカギ


アジソン病と診断された場合には、副腎ホルモンを補うお薬による治療が必要になります。
ただし、診断がつけばしっかりとコントロールできる病気であり、多くの犬が普段どおりの生活を取り戻すことができます。

<主なお薬>
・コルチゾール補充薬(飲み薬)
・アルドステロン補充薬(注射や飲み薬)

<治療の流れ>
・初めは体調の安定を見ながら、数回の通院が必要です
・状態が落ち着けば、月に1回程度の通院とお薬の継続でコントロールできる場合がほとんどです

アジソン病は早く見つけて早く治療を始めるほど、愛犬にも飼い主様にも負担が少なくて済む病気です。ちょっとした違和感でも「気のせいかな」と済ませず、どうぞお気軽にご相談ください。

まとめ|「いつもと違うかも」を見逃さないで


アジソン病は、初期には見過ごされやすく、進行すると命に関わることもある病気です。しかし、きちんと診断をつけて適切に治療を続けることで、多くの場合しっかりとコントロールすることができます。

「ただの夏バテかな?」「年のせいかも」と思ったその違和感が、大切なサインかもしれません。かすみペットクリニックでは、こうした小さな体調の変化にも丁寧に向き合い、的確な検査と診察で、愛犬の健康を守るお手伝いをしています。どうぞ、お気軽にご相談ください。

埼玉県狭山市の「かすみペットクリニック」

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