お知らせ

愛犬や愛猫が突然吐いてしまった|嘔吐の原因と受診のタイミングとは?

犬や猫が突然嘔吐すると、とても心配になりますよね。食べすぎや一時的な胃の不調であればあまり心配いらないこともありますが、嘔吐が続き、他の症状が見られる場合は病気のサインかもしれません。

嘔吐の原因は非常にさまざまで、消化器が直接の原因である場合もあれば、消化器以外の臓器が影響していることもあります。

今回は、愛犬や愛猫が嘔吐したときに慌てず適切に対応できるよう、嘔吐の原因や受診の目安、そしてご家庭でできる対策についてご紹介していきます。

■目次
1.嘔吐をしてしまう原因は?
2.嘔吐で考えられる疾患
3.病院に行く判断基準は?
4.診断方法
5.治療方法
6.予防方法やご家庭での注意点
7.まとめ

嘔吐をしてしまう原因は?


嘔吐は、体調が悪いことを知らせるサインのひとつです。原因はいろいろありますが、主に「消化器(胃や腸)」の問題か、「消化器以外(肝臓や腎臓など)」の問題が考えられます。

たとえば、食べすぎや急な食事の変更で起こる場合は、嘔吐は一時的なことが多く、食欲も普段通りあることが多いです。

一方で、腎臓病や糖尿病など、消化器以外の病気が原因の場合は、食欲が落ちることがよくあります。嘔吐と一緒に食欲が落ちていないかどうかが、原因を見つける大切なポイントになります。

また、ホルモンバランスの乱れや、異物の誤飲、感染症、ストレスが原因で嘔吐が起こることもあるため、日頃から注意して見守ることが重要です。

嘔吐で考えられる疾患


嘔吐が続く場合、以下のような原因が考えられるため、注意が必要です。

胃や腸の病気(胃腸炎、感染症、異物誤飲、便秘、腫瘍など)
ホルモンの異常(糖尿病、甲状腺機能亢進症など)
肝臓や腎臓の病気
子宮蓄膿症
食べ物に対するアレルギー
中毒
ストレス

病院に行く判断基準は?


嘔吐を1日に何度も繰り返す場合は、すぐに病院へ連絡をいれることが大切です。また、嘔吐に加えて食欲が落ちている場合や、元気がなくなっている場合も注意が必要です。
このような場合、消化器以外の病気が原因で嘔吐が引き起こされている可能性があり、血液検査などの精密な検査が必要になることもあります。

特に、子犬や子猫、高齢の犬や猫は、嘔吐を繰り返すことで脱水症状を引き起こすリスクが高く、嘔吐が重篤な症状の前触れであることもあります。

少しでも気になることやご不安があれば、どうぞお気軽に当院までご連絡ください。早めの対応が、愛犬や愛猫の健康を守るためにとても大切です。

診断方法


まずは問診で、普段の様子や気になる症状について詳しくお伺いします。その後、身体検査を行い、原因をある程度探っていきます。

必要に応じて以下の検査を実施し、総合的に診断を行います。

超音波検査:胃や腸の動きなど状態を詳細に確認し、異常な塊や腫瘍を探ります。
血液検査:感染症や肝臓、腎臓の機能異常を確認します。
尿検査:腎臓や膀胱の問題、糖尿病の有無を特定するために行います。
X線検査:腹部全体の状況を把握し、異常を見つけるために撮影します。

治療方法


治療方法は嘔吐の原因によって異なります。
軽い消化不良の場合は消化に優しい食事に切り替え、経過観察を行います。
しかし、感染症や胃腸の異常が疑われる場合は、抗生物質や吐き気を抑える薬を使用し、点滴による水分補給も行います。

また、異物を飲み込んでしまった場合や、胃や腸に腫瘍ができている場合、さらには子宮に膿が溜まる子宮蓄膿症、中毒による体への深刻な影響がある場合は手術が必要になることもあります。

予防方法やご家庭での注意点


日常生活で気をつけることで、防げる病気もあります。

有害な食品を避ける:チョコレート、タマネギ、ブドウ、キシリトールなどの犬や猫にとって有害な物質が含まれる食品は誤って食べないよう、手の届かない場所に保管しましょう。

誤飲防止:小さな玩具、輪ゴム、糸など、犬や猫が誤って飲み込みそうなものは必ず片付け、手の届かない場所に保管しましょう。

ゴミ箱の管理:ゴミ箱はしっかり蓋を閉じて、食べ物や危険な異物を誤って摂取しないように対策しましょう。

また、子宮蓄膿症のリスクを軽減するためには、早めの避妊手術が有効です。

とはいえ、すべての病気を予防するのは難しいため、健康チェックをこまめに行うことが大切です。特に6歳以上の犬や猫には、年に一度の定期健診をおすすめします。早期発見が、愛犬や愛猫の健康を守るためにとても重要です。
当院でも健康診断(ペットドック)を行っていますので、ぜひご活用ください。

まとめ


嘔吐は、軽い消化不良から重大な病気まで、さまざまな原因が考えられます。嘔吐の頻度や、他に見られる症状をしっかり観察し、早めに診察を受けることが、愛犬や愛猫の健康を守るために大切です。
飼い主様だけでは判断が難しいこともたくさんあるため、獣医師に診てもらい判断してもらうことが最善です。

もし、愛犬や愛猫が嘔吐してしまったら、まずはお気軽に当院までご相談ください。

埼玉県狭山市の「かすみペットクリニック」

診察案内はこちら


ページトップ